実践!!燃費向上ドライビング |
さて、ここまで読んでいただいた方は、燃費向上ドライビングの基本的な考え方を理解していただけたかと思います。 ここでは街中でのいろいろな状況別に分類して、どのように運転すれば効率がよいかを解説していきます。 |
ちょっとその前に燃費向上ドライビングの総まとめです | |
1、まずスタートしてから停止するまでの速度変化を予想 (信号までの距離、道路の混雑状況から考える) 2、そのために必要な最低限の速度を考えて加速する (素早く効率よく加速) 3、その速度をできるだけ無駄にしないように走る (上手な惰性走行) これが、燃費向上ドライビングでするべき事のまとめです。 通常の街中走行では、すべてこれの繰り返しになります。 |
街中>平地>前走車なし>赤信号まで遠い
この状況は、夜中や早朝、休日などがあてはまると思います。
前走車がなく信号までが遠いので、自分の好きな速度まで加速することができます。
発進したら、アクセルを踏みすぎないように素早く効率よく加速し、制限速度+α(自己責任で!)くらいまで加速します。あとは、惰性&定速走行で徐々に速度を落としながら信号の手前まで走ります。
街中>平地>前走車なし>赤信号まで近い
これは、街中で自分が信号の先頭に停車した時などです。
次の信号までの距離が短いので、惰性走行で燃費を稼ぐことは期待できません。
こんな時は、燃料をなるべく使わないようにゆっくりと加速し、ゆっくりと停車します。
街中>平地>前走車あり
通常の街中走行では、ほとんどがこれにあてはまると思います。
この場合、前走車がいるので自分の好きなペースで加速することができません。
前走車が自分よりも速い場合は問題なく効率のよい加速ができますが、自分より遅い場合は前走車に合わせるしかありません。
また、混雑している時などは、前走車の加減速が頻繁になりがちです。
こんな時、車間距離が短いと自分まで一緒に加減速することになってしまいます。
車間距離を多めにとって、なるべく一定速度で走れるように先を予測しながら運転しましょう。
そして、前方の信号が黄色に変わった時は、即アクセルOFFで惰性走行に切り替えてください。
一定速度からの加速
一定速度で走っていて再加速が必要になる時があります。
たいていそんな時は高いギヤに入っていて、エンジン回転は低くなっていると思います。
そんな状態でアクセルを踏み込んでも、なかなか加速しないばかりかエンジン回転が低すぎて燃焼効率が悪くなります。
加速がかったるいなあと感じた時は、速やかにシフトダウンして適度なエンジン回転数で加速するほうが効率が良くなります。
高架道路があった場合
これは大きな道路などでよく見かける、交差点をバイパスする高架道路です。多くは200〜300m前後の間に上り坂と下り坂があります。
ここでは上り坂の手前で十分に加速し、その勢いで頂上まで上るようにします。加速せずに上り始めて、坂の途中で失速したのに気付いて、あわててアクセルを踏み込むような事をしてはいけません。
例えばあなたが自転車で坂を上る時のことを考えてみてください。誰でも平地で十分に加速して、その勢いで坂を上りますよね。坂の途中から加速しようとペダルを漕いでも、ものすごい力がいる上に全然加速しない経験ってありませんか?
つまり平地の加速しやすい状態で加速して運動エネルギーをたくわえ、それを位置エネルギーに変換することで効率良く坂を上ることができる訳です。十分に加速すれば、アクセルを踏まなくても坂を上ることができます。
頂上まで上った時は、多少速度が落ちていてもかまいません。後は下り坂なので、アクセルOFFのままでも元の速度まで加速することができます。
下り坂→登り坂がある場合
これは高速道路や山道などでよく見かけます。
普通なら下り坂はエンジンブレーキを使って燃料カット。そして登り坂はアクセルを適度に踏んで登りますが、実はもっと効率の良い走り方があります。
下り坂に差し掛かったら、アクセル開度はそのままで下ります。当然スピードが上がっていきますが次は登り坂。その勢いを使って登れば、ほとんどアクセルを踏み込むことなく走り抜けることができます。
速度エネルギーと位置エネルギーのからくりですね。
ただしスピード違反には注意してください。
遠くに赤信号や止まっている車を見つけた時
あらかじめ止まることが分かった場合、これ以上の加速はムダになります。後続車を確認し、素早くアクセルから足を離して惰性走行に切り替えます。
後続車がいない場合は、さらに一歩進んで、赤信号で止まらずに済む方法はないか?と考えます。
例えば、このままの速度で走っていけば赤信号で停止して再び加速することになります。でも、ここでもっと速度を落としてゆっくり走っていけば、信号の所を通る時には青信号になっているかもしれません。