HONDA MOBILIO

 固定式スロットルの製作


燃費の変化を正確に、なおかつ簡単に測る方法はないか?
というわけで固定式スロットルを作ってみました。

燃費の変化を測る方法
 燃費向上グッズを付けたら燃費が良くなった!という話はよく聞きます。
しかし、それはたいてい街乗り燃費だったり長距離ドライブの燃費だったり、他からの影響が大きい測定方法であることがほとんどです。それが燃費グッズの効果なのか、走行条件が良かったのか、ただのプラシーボ効果なのかもよく分かりません。

 そもそも燃費グッズや改造の効果を比べるには、燃費グッズの有無以外は全く同じ条件に揃えるのが基本です。出来るならベンチテストのように厳密に条件を揃えた機器でテストしたい所ですが、何の設備も持っていない私たちには到底無理な話でしょう。
 かく言う私も以前燃費グッズのテストをした時、出来るだけ同じような条件になるようにしたつもりですが、やはり一般道を他の車と一緒に走るという方法では、どうしても色々な影響を受けてしまいます。

 そこで少し考え方を変え、短時間でもいいから全く同じ状態を再現できれば、正確に比較できるデータが取れるのではないか? と思い、アクセル開度を固定する装置を作ってみる事にしました。
同じ条件のもとでアクセル開度を固定して一定動作を繰り返し、そのデータを解析すれば、ほんの小さな変化でも見えてくるかもしれません。
 なお、この「アクセル開度固定」のアイデアは、幾つかのサイト&掲示板で行われていたものを参考にさせていただきました。心当たりのある方にはこの場を借りてお礼申し上げます。


必要な機能
・スロットルを手元で操作でき、その開度を維持できるもの。
・解除すれば通常通り運転に支障がなく、安全上問題がないこと。
・純正スロットル各部品の耐久性を損なわないこと。


注意事項
 もし同様の物を製作される場合は、自己責任にて行ってください。
固定式スロットルは、作り方によってはアクセル操作に支障をきたす恐れがあります。
最悪の場合、アクセルが戻らなくなって重大な事故を起こす事も考えられます。車にあまり詳しくない方や腕に自信のない方は、絶対にマネをしないようにしてください。


材料
(1)自転車用変速レバー
(2)ワイヤー
(3)ワイヤー固定金具
(4)取り付けステー&ボルト



製作方法

(1)純正のスロットルワイヤー固定部分
今回はここに新たにスロットルワイヤーを追加します。
(2)ワイヤーを通す
まず、エンジンルームから運転席までワイヤーを通します。
アクセルペダル上部に配線用の穴があるので、そこから通すことにしました。
(3)変速レバーの取り付け
ワイヤーに変速レバーを取り付け、大体の取り付け位置を決めておきます。
(4)ワイヤー固定金具の追加
純正スロットルワイヤーを固定しているブラケットを利用して、新たにワイヤー固定金具を追加する。
(5)スロットルワイヤーの取り付け
ワイヤー引きしろを確認し、純正スロットルワイヤーに沿わせてワイヤーを追加する。
この時、アクセルを踏んだ時は通常通りの動きをし、追加スロットルを操作した時だけ純正スロットルワイヤーを引っ張るようにした。
(6)変速レバーの取り付け
変速レバーを適当な位置に取り付けます。今回はステーを作ってハンドルの横に固定することにしました。



とりあえず完成
 これで固定式スロットルは完成です。
変速レバーは1,2,3と3段階に切り替えできますが、基本的に使うのは1段目(アクセルOFF)と2段目(アクセルON)のみ。3段目にするとかなり大きなアクセル開度になってしまうので未使用としています。
今回はあくまで同じアクセル開度に固定するのが目的なので、とりあえず発進直後に負圧計が-20kPa程度になるように調整してみました。


使ってみる
 ブレーキを離してレバーをONにすると、アクセルを踏んでいないのにスルスルと加速していきます。エンジン回転数は1500〜1700rpm。負圧は-20〜-30kPaあたりなのでかなりゆっくりした加速ですが、毎回同じ加速が得られているようです。
これならアイデア次第でいろんな比較テストに使えそうです。。
また近いうちに測定データなどを公開したいと思います。